タンパク質を摂取する時に意識してほしい食事の取り合わせ

2018.8.1

 前項で、タンパク質の摂り過ぎには注意が必要とお伝え致しましたが、タンパク質と一緒に摂取する食事の取り合わせも重要であると、当店では考えております。

 例えば、魚をたくさん食べてそれを分解する酵素を含む食物を同時に取らない場合、アミノ酸の形にまでうまく分解できなかった未分解のタンパク質が血中に流れることになります。タンパク質の分子は大きいので、肝臓に大きな負担をかけて肝機能の低下を招いたり、腎臓の尿細管に詰まって腎炎の素地を作ってしまうことになります。

魚「だけ」を多く摂った人には、子宮筋腫が多く、腎炎、膀胱炎などに罹りやすい傾向があると言われています。魚だけでなく、肉、卵、牛乳、大豆等のタンパク質を多く含む食品は、取り合わせを考えないで摂り過ぎた場合、各臓器への負担による機能低下や腸内環境の悪化の他、アレルギー体質を作り上げる要因にもなってしまうと考えられます。

そこで、これら高タンパクの食品を摂る場合は、下記のような食品を取り合わせることをおススメいたします。

@魚介類

 ・イワシ、ニシン、カレイ、サンマ等の近海魚・・・大根おろし(※)、お刺身のツマ、みかん(柑橘類)

 ・カツオ、ブリ・・・生姜(※) 

 ・サバ、マグロ・・・ワサビ(※)

 ・鯉、ドジョウ等の川魚・・・ごぼう

 ・貝類・・・酢、レモン、ゆず、スダチ等の柑橘類

 ・うなぎ・・・粉山椒

 ・サケ、タラ、ニシン・・・じゃがいも

生の大根には消化を助けてくれる様々な酵素が豊富に含まれてますので、魚介類だけでなくあらゆる高タンパク食品を摂取する場合にも、大根おろしとの取り合わせはとてもおススメです。また、生姜やワサビは殺菌効果も兼ねていますので、お刺身を食べる場合は積極的に取り合わせて下さい。

A肉類

 ・牛肉、豚肉・・・ジャガイモ、トマト、レモン、ピーマン、とうがらし、カレー粉、胡椒、生姜、ワサビ、ニラ、きのこ類、にんにく、りんご

 ・鶏肉、卵・・・しいたけ、ネギ類、たけのこ

※肉料理には、この取り合わせ以外に、常に野菜を多く用いる(理想はお肉の3倍以上)ことをおススメいたします。

B豆類

 豆類はそのままでは消化・吸収が悪く、カリウムを多く含みますので、食養生(詳しくはこちら)の考えで言うと、体を冷す陰性に分類されます。

 豆類の中でも大豆は、畑のお肉と呼ばれるほどタンパク質を多く含んでいますので、なおさら摂り方には注意が必要です。大豆製品の中でも、豆腐、油揚げ、豆乳等を体に良いからと取り合わせを考えずに長く多食していますと、体が冷えて様々な病気にかかりやすくなったり、大豆を中心としたアレルギーとなってしまうリスクが高まります。

味噌、醤油以外の大豆製品は連食しない、過食しないという考えが必要です。

豆類は全てカリウムの多い陰性食品ですので、塩気のあるもの、海のものとの取り合わせがおススメです。

 ・納豆・・・海苔、醤油、塩 

 ・きな粉・・・塩

 ・冷奴・・・醤油、生姜(生姜にはタンパク質分解酵素が含まれています)

 ・五目煮豆・・・醤油、ひじき、昆布

 ・豆腐又は油揚げの入ったみそ汁・・・ワカメ ※豆腐を入れた場合、油揚げまで一緒に入れるのは大豆過多となるためおススメしません。

※納豆は発酵食品ですが、発酵期間が短いのでやはり摂り過ぎには注意が必要です。

 

豆類の一番良い摂り方は、熟成が進んだ発酵食品の「味噌」や「醤油」として摂ることです。

先祖からの素晴らしい知恵とも言える発酵食品は、熟成が進むと有用微生物の働きによって原料に含まれるタンパク質がアミノ酸の形にまで分解されるので、消化吸収が良くなるのはもちろん、栄養価も高くなり、天然のうまみが増して味もおいしくなり、腸内環境も整えてくれる等、実に様々な健康効果が期待できる上、長期保存が出来る優れモノです。

 

ただし、味噌や醤油の摂取で大事なことは、必ず無添加できちんと発酵熟成させて作られた本物を用いることです。

お醤油は1年以上熟成させることで初めて本物のお醤油と呼べるようになります。味噌の場合は特に「三年味噌は薬のうち」とも言われておりますが、無添加で半年以上熟成させたものならば、十分発酵食品としての健康効果は期待できます。

熟成期間が短いと発酵も不十分ですので、味噌や醤油に用いられた大豆や小麦がアミノ酸の形にまできちんと分解されないことから、天然の旨みは足らず、発酵過程での色の変化や保存性もありません。足らない旨味の代わりに化学調味料や人工甘味料を使い、保存性が無いので防腐剤を用い、色の変化がほとんどなく見た目が悪いので着色料を使うといった、多数の食品添加物を用いて無理やり作られたものには、発酵食品が本来持つ力や健康効果はありません。

残念ながら市場の醤油・味噌は、上記のような多数の食品添加物を使って短期間で作られているものが大半で、本物のお醤油や味噌はとても限られているのが現状です。市販品のお醤油の中には有機JAS認定の商品でも熟成期間が半年足らずと短い物もあるため、お店やメーカーに熟成期間を確認することをおススメ致します。きちんとした商品を取り扱っているお店や製造しているメーカーならば熟成期間も把握しています。

現代の生活において、全てを自然食品・無添加食品で揃えることは難しいことだと思われますが、醤油や味噌といった日常使う調味料類はぜひ本物を使って下さい。

 

ここまでお伝えしてきた食事の取り合わせは、よく見るといずれも昔からの調理方法に含まれる食材の組み合わせということが分かってくると思います。そこには、我々の先祖がその土地と体調に合った食事の方法を本能的に見つけてきた健康に生きていくための知恵だと思わずにはいられません。

ぜひ取り合わせを意識して、健康に食事を楽しんでいただければと思います。

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