自然食お役立ち情報

こちらは、「自然食に関する情報」だけでなく、「食に関するお役立ち情報、「現在の食が抱える問題」等、食全般に関する情報を発信するコーナーです。こちらを通じて、当店の食・健康・環境に対する考え方や想いを、知っていただければと思います。今後内容は随時増やしていきますので、よろしくお願い致します。

自然食とは?

 2013.10.11

 「自然食」とは、「保存料・化学調味料・人工甘味料等の化学合成添加物を使用せず、精製度合を抑えて、素材を生かして伝統製法に基づいて作られた食」、「農薬や肥料を使用しないオーガニック素材をできるだけ用いた食」の事を言います。

 食べ物はもともと自然より産出されるものです。しかしながら今の食品は、農薬(ポストハーベスト)・化学肥料・過度の肥料施用・遺伝子組み換え農産物・抗生物質・成長ホルモン剤・ダイオキシン等の有害化学物質による環境汚染・今も増え続けている1500種以上の食品添加物・精製、精白が招いた栄養のアンバランス化等々多くの問題を抱えています。自然食という言葉が出てきたのは、それだけ現代の食がひどく不自然な状況になってきていることに、気づき始めた方が増えてきた為だと言えます。

 私達の体は、私達自身が食べたものによって出来ているということを忘れてはいけないと思います。健康は安全な食べ物からつくられるというのが当店の考えです。当店を通じて、より多くの方が「安全な食べ物で、おいしく・楽しく・健康に」なっていただければ幸いです。

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発酵食品とは?

2013.10.11

 発酵には目には見えないカビや細菌、酵母といった微生物が大きく関わっています。微生物は、食材に含まれる澱粉や糖、タンパク質などを分解、合成し、新たな成分を作りあげてくれます。この微生物の代謝活動が「発酵」、元の食材にはない美味しさや、有効成分が加わることでさらに栄養価が高くなったものが「発酵食品」です。
発酵食品には、ヨーグルト、チーズ、納豆、キムチ、醤油、味噌などが周知されていると思いますが、日本酒、みりん、酢、甘酒、焼酎、ビール、ワイン、紅茶、ウーロン茶、パン、鰹節、漬物等も製造の過程で利用される微生物に違いがあるだけで、実は全て発酵食品になります。

これらの発酵食品には身体の腸内細菌に働きかけて免疫力を高める作用もあり、私達の食生活や健康維持のために欠かせないものとなっています。

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発酵食品の力

2013.10.11

 「発酵」により下記のように、人間にとって非常に有益な力が生まれます

・微生物の力によって独自の旨味成分が作り上げられるため、味わい深く風味豊かになります。

・人間に有益な微生物を繁殖させ、人間に有害となる腐敗菌の繁殖を抑える働きをするため保存性がよくなります

・食品に含まれる抗酸化物質は、生の状態では十分な働きができません。しかし、発酵過程等で種々の酵素が働くことにより、非常に強い抗酸化作用を持つようになります。

・素材に含まれる栄養素に、発酵過程で新しく発生した栄養成分が加わることで、より有益な食品に生まれ変わり、健康増進に重要な役割を担う力を持つようになります。

 例えば漬物やヨーグルトなどに含まれる乳酸菌には整腸作用があり、納豆には血液をきれいにしてくれる酵素が含まれています。また、多くの研究で発酵食品を積極的に食べることにより、発酵食品に含まれる微生物の力で腸内の善玉菌が増え、腸内環境が改善することで、花粉症やアトピー、喘息などのアレルギー疾患、食物アレルギーの症状改善に役立つことが証明されています。

 現代日本人は食の欧米化が進んだことや、減塩指導により醤油、味噌、漬物等の摂取を控える方が増えていることから、発酵食品の摂取量は年々減っています。また、肝心の発酵食品の多くが、伝統製法に基づいて長期熟成させる天然醸造」から、短期間で出来上がる「速成醸造」へ変わっています。そうした速成醸造の場合、本来の発酵食品が持つ風味や、保存性が十分でなくなり、本来必要がないはずの食品添加物を使って風味や保存性を補うことになりますが、その味わいや香り・含まれる栄養素・発酵食品が本来持っている上記のような力は、天然醸造品には及びません。

 最近アレルギー疾患の方が増え続けていますが、発酵食品の摂取量が減っていることや、添加物に頼って作られ本来の力を失った発酵食品が増えていることが、アレルギー増加の一因になっていると、私は考えています。また、寄生虫の研究者としても有名な、藤田紘一郎先生も「アレルギーの9割は腸で治る!」の著書内で、『「腸は免疫の要」であり、食品添加物の摂取や砂糖の過多で腸が荒れてしまうと免疫力が落ち、アレルギーの原因になる』とおっしゃっています。味噌や醤油といった発酵食品は、調味料として毎日の食卓に欠かせないものです。天然醸造の商品は、お値段は高くなりますが、それだけの価値がありますし、またノビが効き味わいがあるので使う量も少なくて済みますし、何より味が違います。アレルギーを予防するという理由に限らず、発酵食品の存在意義を見直し、ぜひ天然醸造の発酵食品を積極的に食事に取り入れてみてはいかがでしょうか?

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腸内細菌の体への働き

2013.10.12

 発酵食品に大きく関わる微生物には乳酸菌、ビフィズス菌、酵母菌、麹菌、酢酸菌、納豆菌等があります。これら微生物は人の腸内にも数多く生息しており、それらは「腸内細菌」と呼ばれ、人の健康と深く関わっています。

 腸内細菌の主な役割として「有害なものが腸に感染するのを防ぐ」「免疫の働きを活性化する」「消化を促進する」等があげられます。

 これら腸内細菌は、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種類に分類され、日和見菌は食べ物や体調、環境等によって、善玉・悪玉どちらにも傾きますその為健康な状態では、善玉菌が増え、悪玉菌が減り、悪くなると勢力はその逆になります。悪玉菌が優勢になると免疫力が低下し、下痢・便秘・潰瘍性大腸炎・アレルギー・大腸がん・老化の進行といった症状にも繋がっていきます。つまり、腸内細菌を健常な状態に維持することは、健康を維持する上でも、病気の予防や老化防止などに役立つ上でも大変重要であると言えます。

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腸内細菌のバランスを整えるためには

2013.10.15

 「腸内細菌のバランスを整えるには」体内の善玉菌を増やすことが何より大切です。

・善玉菌を増やすには

1.善玉菌を多く含む食材をとる

善玉菌の代表である乳酸菌・ビフィズス菌や酵母菌を多く含む、発酵食品を積極的に摂取する事が大切です。当店では、日本人になじみ深い「伝統製法の味噌」を、特にお勧めいたします。

2.体内の善玉菌の栄養源を摂取する

体内の善玉菌のエサとなるオリゴ糖と、グルコン酸などの摂取が効果的です。オリゴ糖とグルコン酸の両方を含んでいる「はちみつ」や、グルコン酸を多く含む「お酢」「ポン酢」などもお勧めです。

3.納豆菌を多く含む食材をとる

納豆に含まれる納豆菌は、腸内で抗酸化の酵素や、善玉菌のエサとなる栄養を作ってくれます。

また、納豆菌が作るジピコリン酸という抗菌物質には、悪玉菌を減らす力があります。悪玉菌が減れば、善玉菌が増えやすい腸内環境になります。

4.食物繊維を積極的に摂取する

 食物繊維は、 腸内で有用菌の増殖を促進します。穀類、野菜、果物、きのこ類、海藻類、コンニャクなどに多く含まれています。また、「ココア」はリグニンという腸内の便を体外へ押し出す作用がある食物繊維と、善玉菌を増やすポリフェノールも多く含まれており、おすすめの食品です。

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みそ汁のすごい力

 2013.11.8

 「腸内細菌バランスを整えるためには」の項で、善玉菌を多く含む食材である「味噌」を積極的に摂った方がいいとお伝えいたしました。最近は塩分を気にしてみそ汁を敬遠されている方が増えていますが、一日一杯以上のみそ汁を飲む人は、全く飲まない人より、50%も胃がんにかかる率が低かったという調査結果があります。また、みそ汁は胃潰瘍、虚血性心臓病、肝硬変などの病気の予防にも有効とされています。今回は、このような「みそ汁のすごい力」について、ご案内いたします。

 室町時代から親しまれていたと言われるみそ汁は、麹の種類によって米みそ、麦みそ、豆みそに分かれますが、いずれも原料は大豆です。大豆は各種必須アミノ酸を40%近く含んでおり、ビタミン、ミネラル、繊維質も多く含まれています。大豆のアミノ酸にはニコチンの害を防いだり、肝臓の解毒作用を助ける効果があります。また大豆タンパクには、血中コレステロール値を低くする働きもあり、最近では大豆に含まれる「トリプシンインヒビター」という成分が糖尿病や癌の予防に有効であるとして注目されています。このように大豆の栄養価自体が、病気の予防に大きな効果があると共に、緑黄色野菜や海草、貝、きのこ等多種類の具を一緒に摂取してその効果を助長させるのが味噌汁一番の長所です。

 更に味噌は発酵食品なので、酵母や乳酸菌が多く含まれています。その為腸内改善効果で老化防止に役立つと共に、食べ物の消化・吸収を促進してくれるので、非常に効率的に栄養や成分を体内に取り入れることができるすごい食品なのです。

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醤油のすごい力

2014.1.7

 「みそ汁のすごい力」の項で「味噌」の様々な健康効果についてお伝えいたしました。同じく発酵食品である「伝統製法で作られた醤油」にも、血圧を下げたり、血糖値を抑制する等数多くの健康効果があるのですが、残念ながら味噌に比べてあまり知られていません。今回は、そのような「醤油のすごい力」についてご案内いたします。

 古代「醤(ひしお)」として生まれ、日本の食文化を支えてきた醤油は、ソイソース(大豆のソース)として世界でも注目されています。主原料は大豆、小麦、塩で、昔ながらの「天然本醸造醤油」は、1年以上発酵・熟成させて作られます。発酵食品である本醸造醤油の成分は、麹菌が大豆や小麦を、時間をかけ発酵させて作り出した物で、アミノ酸、ブドウ糖、ビタミン、ミネラル、酵素等と、300種類以上の香り成分を含んでいるといわれ、これらが織り成す「うまみ・甘み・酸味・香り」は、添加物で味を補った人工調味料では、到底出せない味となります。また、発酵・熟成を経て作られた本醸造醤油は、生臭さを取る消臭効果、有害な微生物の発生を抑える静菌(殺菌)効果、抗酸化作用、抗潰瘍作用、アレルゲン不検出及びアレルギー症状の改善など、さまざまな効能を持っています。さらに、醤油に含まれる「ニコチアナミン」というアミノ酸と褐色色素である「メラノイジン」には血圧降下作用があります。この「メラノイジン」には、コレステロール低減、食後血糖値上昇抑制作用があることも分かっています。

 一番肝心な事として、これらの有効成分を取り入れるためには、ぜひ本物のお醤油(天然本醸造醤油)を使っていただきたいという事です。薬品抽出で大豆油を絞った残り粕の脱脂加工大豆を使い、十分な発酵・熟成をさせず、化学調味料や人工甘味料で味を補い、醤油本来の保存性と色がないから防腐剤と着色料を使う、といった食品添加物によって作られた、いわゆる醤油風調味料には醤油及び発酵食品が本来持つ力はほとんどないことを知っていただきたいと私は強く思っています。

 お醤油は塩分が高いと思われがちですが、濃口醤油1g中塩分は約0.15gです。ただし、いくら健康効果があるといってもお醤油をそのまま飲むことはおすすめしません(笑)。ぜひ天然本醸造のお醤油を、お料理に適量使っていただき、有効成分を上手に取り入れていただければと思います。

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玄米食のススメ

2014.2.6

 玄米は外側を覆っている「もみ殻」を取り除いたもので、「胚芽」「ぬか」「胚乳」で構造されています。米の栄養は「ぬか層と胚芽」に凝縮されており、ビタミン・ミネラル・食物繊維を豊富に含んでいます。玄米は、人間が健康を保つために必要とされる栄養素をほとんど摂取できるため、「完全栄養食」とも言われています。よく栄養バランスのとれた食事例に、「1日30品目以上」とありますが、これは白米を主食にした場合で、玄米を主食にした場合はその必要はありません。昔の人が、「一汁一菜」でも健康でいることができたのは、玄米のおかげとも言えます。また、玄米と白米を比べるとカロリーは殆ど同じですが、血糖値の上がる速さを示すGI値が白米=84玄米=56と大きく違います。玄米は食物繊維も多く、同じ量(カロリー)でも玄米を食べていた方が太りにくいのです。そして、玄米最大の特徴は、抗ガン効果等排毒作用をもつフィチン(IP6)を含んでいる事です。但し、このフィチンを含め玄米食には気を付けなければいけない面もあるので、その点は次項でお伝え致します。

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玄米食で気を付けること

2014.2.6

玄米食で気を付ける事とその対策

1.消化に時間がかかるので、胃腸に負荷がかかり、便秘や下痢になる事があります。

⇒「30回以上よく噛むこと」が大事です。理想は100回以上で、ダイエットにも効果的です。
2.ぬか部分に農薬は残りやすいので、残留農薬のリスクがあります。

⇒「自然栽培・有機栽培されたお米を、信頼できるお店や生産者から購入する」ことが大事です。

3.玄米はほとんどの栄養を含有していますが、ビタミン類はやや不足しています。また、玄米の栄養成分であるフィチン(IP6)は、老廃物や有害物質等を体外へ排出するキレート作用や抗酸化作用・抗ガン作用も期待されていますが、一方でカルシウム・リンなどのミネラル吸収を妨げる面もあります。

⇒「野菜・ひじきやわかめ等の海藻類・キノコ類・魚類(特に青魚)・豆類・ゴマ類・みそ汁や漬物等の発酵食品類を、玄米と一緒に積極的に摂る」ことで、ビタミン・ミネラルを理想的に補うことができます。

玄米は素晴らしい食品ですが、それだけに頼らず、色んな食材を楽しんで食べる事が大事と当店では考えています。

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自然療法とは?

2014.3.6

  自然療法」とは、人工的に合成された薬に依存するのではなく、自然にあるものを用いて心身のバランスを取ることにより、人が本来備わっている自然治癒力や免疫力を高め、自分の力で健康の維持及び改善をしていく、安全性の高い療法体系のことをいいます。
 インドで生まれたアーユルヴェーダ、中国で発展した東洋医学や漢方、ヨーロッパでは大気・水療法、アロマテラピー、ハーブ療法、食事療法等、他にもツボやマッサージ等も含め、現代医学が普及する昔から、世界の様々な地域で、その土地で見られる薬草や鉱物、人の手を用いての伝統な自然療法は行われており、現代まで世界各国の人々によって受け継がれています。

 上記のように自然療法には多くの種類がありますが、当店でもおすすめしており、自然食の考えとも繋がりが非常に深い、東城百合子先生が提唱する「家庭でできる自然療法」についてご紹介致します。

 東城百合子先生は、岩手県出身の栄養士で、自然食・自然療法研究家です。東城先生が提唱する自然療法は、ご自身が若い頃に重症の肺結核となり、玄米自然食によって病気を克服したことから始まっています。自らの体験をもとに栄養学を学び、自然食の大切さと生命力の偉大さに気付き、自然食を主とした健康運動に力をそそがれ、現在は雑誌「あなたと健康」での出版活動や自然食料理教室、各地での講演活動等の啓蒙運動に力を注いで今日に至ります。

 東城先生は自然療法について 生きる基本である「食事」を見直し、自然の恵みにあふれた食物で体を養い、基本となる身体の細胞や血液が変えられて健康になるのは、何といっても一番大切な事です。しかし身体が弱っている時には食物も吸収しにくい事になったり、血液も浄化できにくくなっていますから、どうしても外から助けなければなりません。その助けとなる身近な食物や野草を用いた自然のお手当と、自然の食事を根気よく続けることで、たいていの不調は薬を使わなくても解消できるとおっしゃっています。

 この「家庭でできる自然療法」は、特に難しいものではないので仰々しく構える必要はありません。家庭でできるもので、その土地のその季節で身近に手に入る旬のものを、化学調味料等の食品添加物に頼らずに、家庭で手軽に調理できる材料で作った料理を、ゆっくり味わいながら食べ物の命をいただくという感謝の意識で食べることを勧めています。体調がすぐれない方、冷えがひどい方、疲労困憊している方は、上記の食事療法とともに、自然のお手当である、こんにゃく湿布、びわ葉療法、生姜湿布、足浴、腰湯などで体の外側から肝臓と腎臓を温めます。その際、脾臓だけは炎症をおこさないように必ず冷やすようにします。特に体調がすぐれない方は、さらにびわの葉温灸を根気よく実践することを勧めています。

 なお、当店でも東城百合子先生の自然療法に関する情報提供やアドバイスも行っていますので、ご興味ある方はご来店もしくはお問合せ下さい。

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食養生(食養)とは?食べ物の陰性、陽性とは?

2014.4.22

 自然食には「食養生(食養)」、食事で身体を健康にするという考え方があります。食養生は、「我々の身体は我々自身が食べたもので出来ているので、健康の維持・回復の為に、その土地の風土に合わせて何をどのように食べるのが身体にとって良い事なのかを、多くの先人達が経験に基づいて築き上げてきた知識・知恵」であるとも言えます。

その食養生の中に「食べ物は陰性・陽性に分けられる」という考えがあります。大まかに言うと、

・暑い地域でよく育ち、カリウムの多いものを「陰性食品」と呼び、身体を冷やす・身体、血管、腸管を緩める等の特徴があります。代表的な食品として、ナス科や葉物野菜・果物(バナナ等南国の果物)、砂糖(特に白砂糖)、白米・小麦等の精白食品、豆腐や豆乳等の大豆製品、お酢、食品添加物などが挙げられ、過食は陰性体質になり、冷え性や貧血、胃腸病、アレルギー、うつ病等の原因となり得ます。

・寒い地域でよく育ち、ナトリウムの多いものを「陽性食品」と呼び、身体を温める・身体、血管、腸管を締める等の特徴があります。代表的な食品として、塩、人参やごぼう等の根菜類、味噌、醤油、梅干し、漬物、肉、魚などが挙げられ、過食は陽性体質になり、高血圧、不眠症、多汗症、ヒステリー等になりやすくなると言われています。

・陰性・陽性に偏らず、その真ん中の性質を持つものを「中性食品」と呼びます。代表的な食品として、玄米、あわ・きび・ひえ等の雑穀類、三年番茶等が挙げられます。人も陰陽どちらかに偏らず真ん中の状態「中庸(ちゅうよう)」であることが、もっとも健康で望ましい状態であるといえます

住んでいる地域の風土に合わせながら、食べているものを見直して、体質を中庸とすることが(理想ですが、やや陽性よりでも大丈夫です)健康の維持・回復には重要だと言えます。 

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身土不二とは?

2014.5.7

 現代栄養学の普及で、多くの方は「世界中のどこの地方で採れるものだろうが、体によいと言われている成分・栄養を多く含んでいる食物を摂取するのが身体にとって良い」と思われていますが、食養生(食養)では「何を食べるのが身体にとって良いかは、地域の風土性とも深い関わりがある」と考えています。それは「身土不二」といって「身体(身)と環境(土)は切り離せる関係ではない(不二)」という考えです。顕著な例として、その地域でその季節ごとに育ちやすくて、よく食べられているものや味付けなど、地域の風土と先人たちが築いた食文化との関わりが挙げられます。

・九州や沖縄等の暖かい地域では、ナス科や葉物野菜・甘い果物がよく育ち、醤油や味噌等も含めて甘い味付けが好まれます。また、九州でよく採れる大豆は、煮豆より豆腐や豆乳を作るのに適していたり、そばよりも精白したうどんが好まれます。暖かい地域では、身体を冷やす陰性の食べ物、食べ方が好まれていることがわかります。

・東北や北海道等の寒い地域では、根菜類が良く育ち、煮物がよく食べられ、醤油・みそ・お漬物等も塩気のある味付けが好まれます。鍋料理も九州では水炊きにポン酢という食べ方が多いですが、東北では醤油や味噌で味付けをして食べる調理方法が多いです。寒い地域では、身体を温める陽性の食べ物、食べ方が好まれていることがわかります。

これらの事から、同じ日本でも地域の風土によってこれだけ食文化に違いがあることが分かります。

また、日本では当たり前に食べられているワカメやひじきといった海藻類ですが、「生物と無生物の間」で有名になった福岡伸一氏は「『Science』という科学専門誌に掲載された論文の結果。日本人の消化管内には、海藻の成分を分解できる腸内細菌が存在するが、欧米人の腸内にそんな菌はいない。腸内細菌はその風土の食とともに私たちの消化管に定着し、時間をかけて風土に応じた共生関係を形成する。海藻をおいしく食べる私たちが、海藻の成分を分解できる能力を有した腸内細菌とともに暮らしていてなんの不思議もない」とおっしゃっています。

海藻とは逆に、日本人は牛乳中の糖質である乳糖(ラクトース)を消化する酵素(乳糖分解酵素=ラクターゼ)が少ないか、働きが弱いため、牛乳を飲むと消化不良や下痢などの症状を呈する「乳糖不耐症」の方が多い事が分かっています。これは日本人に限らずヒトの場合、歴史的に大量に乳製品を摂取してきた民族を除いて、多数の大人の腸内ではラクターゼの分泌が少ないことが知られています。 

上記より日本に限らず世界各地域の食文化をみると、先人たちが体験から、それぞれの地域で採れる食べ物を季節・気候にあった形で食べるようにして、それぞれの地域の気候や風土に適応し、季節の変化についていくことができていたことが分かります。今は世界中のあらゆる食べ物が旬や季節に関係なく手に入るようになっていますが、例えば寒い冬にバナナやパイナップルのような南国産のものを食べたり、本来夏にとれるトマトやキュウリを食べたりすれば、身体は冷えて陰性体質に偏り体調を崩す要因となります。また、本来の季節や旬の時期から外れた農産物は育ちにくく病気になりやすいので、農薬や肥料の使用量も増えてしまいます。

私たちは日本に生まれて日本に住んでいるので、やはり日本人が伝統的に食べてきた和食が、栄養のみならず、健康面でも、食養の陰陽の面でも大変バランスが取れていると言えます。そのため例え無添加・無農薬にこだわっても欧米型の食材を中心とした食生活を続けることはおすすめ致しません。日本の各地域で旬の時期によく食べられてきた食材と本物の調味料を使った和食を中心とした食生活が、身体にとって最も望ましい事であると当店では考えています。

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現代日本人は陰性体質

2014.6.14

 現代日本人は食養生の観点から見ていくと、食の欧米化や白米や小麦、白砂糖といった精製・精白食品等の陰性食品の摂取が増えていることから、陰性体質の方が非常に多い状況であると言えます。陰性体質は冷え性を招き、慢性疾患の要因となり得るので、できるだけ陰性の食品を避け、陽性と中性の食品を摂るように心がけることが大切です。

 野菜も生は陰性のものが多いので、サラダではなく温野菜にして特に根菜を多めに摂取することをおすすめいたします。体質改善に一番のオススメは日本の伝統食である味噌です。味噌は、発酵食品なので吸収もよく、適度な塩分を含み、ビタミン・ミネラルも多く含んでいます。お味噌汁にすれば、野菜も温かくしてたくさん摂取することができますし、「みそ汁のすごい力」でもお伝えしているように様々な健康効果も期待できるので、体質改善や日頃の健康維持の為にも、ぜひ一日一杯はおみそ汁を飲んでいただければと思います。

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砂糖の摂り過ぎ、特に白砂糖には気を付けて

2014.7.3

 白砂糖の主成分であるショ糖は、単糖である果糖とブドウ糖が結合した二糖類の一種です。このショ糖が体内で分解するときに、体内の大量のビタミン類(特にB1)が消費されます。そして、ショ糖が分解されるとピルビン酸を生成するのですが、このピルビン酸は血液を酸性に傾けます。この酸は体にとって不要なものなので、中和するためにアルカリ性ミネラルのカルシウムが必要となります。

 このショ糖の分解とピルビン酸代謝時に、ビタミン類(特にB1)とカルシウムが必要になるのですが、完全に精製された食品である白砂糖は、ショ糖以外のミネラルやビタミンがほとんど無いので体内から大量のビタミンとカルシウムを奪ってしまい、身体の抵抗力を下げ、細菌に感染しやすくなります。さらに、ビタミンBグループの不足により、疲れやすくなったり、肩が凝ったり、脳細胞の正常な判断を失う要因ともなります。また白砂糖はすぐに体に吸収されるため、血糖値の急激な上昇を引き起こします。すると、すい臓から急激に上昇した血糖値を抑えるホルモン「インスリン」を大量に分泌するため、今度は血糖値は急激に下降することになります(血糖値の乱高下)。このような血糖値の急激な変化は情緒不安定の原因となり、すい臓にも負担がかかるため、糖尿病を招く要因となります。

 また砂糖は食養生でいう陰性の食品ですので、過食は陰性体質になり、冷え性や貧血、胃腸病、アレルギー、うつ病等の原因となり得ます。白砂糖は特にひどく「極陰性」とされ、身体のバランスを著しく崩してしまう大きな要因となります。

 上記に加え、白砂糖には習慣性(依存性)があるので、常に甘いものが欲しくなり、過剰摂取になりやすい問題もあります。そのため当店では、空腹時・体調が悪い時・アレルギー症状のある方の砂糖の摂取は極力控えるようにし、白砂糖や人工甘味料ではなく、黒砂糖等のできるだけ精製を抑えた糖類や蜂蜜・水あめ等天然の甘味料を利用することをおすすめ致します。

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日本人の食性と体質

2014.8.19

 動物は、肉食・草食といったようにある程度決まったものを食べて生きています。これを動物に適した食の性質「食性」と言います。人類も、地域の風土による食べ物の違いから、民族によって腸の長さや食べ物を分解できる酵素が異なる事が分かっており、民族によって食性が異なっていると言えます。

 なお、動物の食性をたどるには、歯を見るとよいと言われています。人間の永久歯は32本あり、肉類をかみ切る犬歯が4本、野菜等の繊維質をちぎる門歯が8本、穀類をすりつぶす臼歯の20本で構成されており、人類本来の食性は、肉類より穀類や繊維質の多い野菜を多く食べるのに適した歯になっている ことが分かります。

 日本人は米を主食とする農耕民族なので、その食性は穀菜類と言えます。日本人が欧米人に比べ胴が長いのは、穀類を消化するのに腸が長い方が適しているためです。逆に欧米人は肉中心の食生活だったので、肉の害を受けにくくするために腸は短くなっているのです。

  今は無形文化遺産に登録されるなど世界で、日本の伝統的な食事である「和食」の人気が高まっています。油分が少なくヘルシーで、栄養バランスに優れ、日本人の長寿や肥満の防止に役立っていることから、人間の理想的食性という面からも注目が集まっているのです。

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米食が大切な理由

2014.10.8

 主な栄養素が炭水化物で、日常の食事の主体となる食物(主食)とよばれるものには、「お米」「パン」「麺類」等がありますが、平成22年にはパンの購入金額が米を上回るなど、近年日本人の米離れが進んでいます。この傾向は、日本の食糧自給率の低下や農業衰退の要因ともなり、また身土不二や日本人の食性等でお伝えしてきた食養の観点からも、好ましい状況とは言えないと当店では考えています。今回は米食が大切な理由をご紹介いたします。

 

米食が大切な理由

 米食が大事な一番の理由は、パンや麺類は粉を加工して食べる(粉食)のに対して、お米は粒の状態で食べる(粒食)ことにあります。

 

1.粒食なのでご飯はパンや麺類に比べ腹持ちが良く、太りにくく、糖尿病にもなりにくい。

 ご飯は粒状のまま摂取するため、小麦等の粉からできているパンや麺類に比べてゆっくりと消化・吸収されます。消化・吸収に時間がかかるので、腹持ちが良くなり間食が少なくなります。また、体に脂肪を取り込む働きをする体内ホルモンのインスリンに対する分泌刺激もゆるやかなので、体脂肪の蓄積が抑えられ、血糖値の上昇もゆるやかになるので糖尿病にもなりにくいと考えられます。

2.粒食なので噛む回数が増える。よく噛むことには様々なメリットがある。 

 ご飯は粒食なので必然的によく噛むことになります。よく噛むことによって脳の満腹中枢が刺激されるので食べすぎを防ぐことができ、唾液に含まれる消化酵素のアミラーゼと食べ物が混ざり合ってある程度消化を行う為、胃腸での消化吸収を助けてくれます。また、唾液には免疫に関係するIgAという抗体が含まれており、しっかりと噛んで唾液を出し、食べ物と混ぜ合わせることは免疫力のアップにもつながります。さらによく噛むことで、脳の活性化や全身の新陳代謝の促進にも役立つという研究も多くあります。

3.生涯で摂取する食品添加物の量を大幅に減らせる。

 ご飯は食べる時にお米に水を加えて炊くだけですが、パンは手づくりの場合でも一般的に、小麦粉にバターやマーガリン・砂糖・牛乳や脱脂粉乳・イースト菌・塩等を加えて作りますし、市販のパンの場合は、これらに加えショートニング・乳化剤・増粘剤・酢酸Na・PH調整剤・イーストフード等非常に多くの食品添加物を使っています。また一部の大手パンメーカーでは、特に安全性に問題がある臭素酸カリウムを製造段階で使っている商品もあり、原材料に表示義務もないため、多方面から安全性に対する数多くの疑問が投げかけられています。 

 うどんやそば、パスタなどの麺類は、加工段階で加えられる添加物はほとんどないのですが、中華めんには保水性を高めたり外観を良くするために食品添加物の「かんすい」(炭酸ソーダ)が使われています。この「かんすい」にはリン酸塩や重合リン酸塩がブレンドされており、リンの過剰摂取は骨の成分が血液中に溶けて出たりカルシウムが血管に沈着することなどが分かっています。

 また、小麦粉はその大部分を輸入に頼っているのが現状で、海外の小麦粉の場合はポストハーベスト農薬(収穫後使用する農薬)の問題もあります。

 主食を米食中心にすることで、生涯で摂取する食品添加物の量を大幅に減らすことができるのは健康にとって非常に大きなメリットであると言えます。

(※ただし、ご飯でもコンビニのおにぎり等は添加物を多く使っていますので注意が必要です。)

 

4.動物性脂肪の摂取を減らすことができ、低脂肪・低カロリーで栄養バランスもとれた満足な食事ができる。

 ご飯は様々な食材や料理と相性が良く、パンや麺類に比べ、主菜と野菜などをバランス良く摂ることができます。その中でもやはり、和の食材や調味料である醤油、味噌、梅干し、煮物、納豆、漬物、豆腐、魚介類、海藻類等と大変相性が良く、これらは低脂肪・低カロリーながら必要な栄養素をバランスよく摂ることができる上、様々な健康効果も期待でき、「食養生」の観点からも理想的な食事であると言えます。

 一方パンや麺類は、どうしてもお肉やハム・ソーセージ、卵、バターやチーズ・ヨーグルトなどの動物性食品や揚げ物・炒め物などの油を多く使った料理が多くなります。野菜を食べる場合でも、サラダにかけるドレッシングは油や塩分が多く含まれています。さらにパンは、一般的にそれ自体に油や砂糖が含まれている上に、バターやマーガリン・ジャム等を塗って食べることが多く、朝はパンだけ食べるという方も多いので、栄養バランスは偏りがちになります。そして、こうした高脂肪・高カロリーで栄養バランスが偏ったいわゆる欧米型の食生活の継続が、肥満や生活習慣病を引き起こすことはよく知られていることです。

 もちろんパンや麺類を食べるのがダメと言ってるわけではありません。パンや麺類は手軽に食べられるのが利点ですので、米食を中心にしつつ、忙しい時はパンや麺類をうまく活用していただければと思います。ただその場合は、パンは出来るだけ市販の特に菓子パンは避けるようにして、一緒に野菜を多めに摂ることと、早食いにならないように気を付けてよく噛むことを心がけると良いと思います。

 なお、当店では国産の小麦を使った卵、油、牛乳を使っていない天然酵母のパンや、無かんすいの中華めん等も取り扱っていますし、パンや麺類では消化に時間がかかり、栄養価も通常の小麦粉より高い全粒粉を使った商品なども取り扱っています。ただし、お米の場合は玄米で食べれば、上記の他にも利点がさらに増えます(玄米の利点に関しては「玄米食のすすめ」の項をご覧ください)。

 

 体調がすぐれない方や健康面に不安がある方で、パンや麺類食が多いと心当たりがある方は、ぜひ米食を見直していただければと思います。

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三年番茶のススメ

2015.1.7

 煎茶や番茶、ほうじ茶などの一般的なお茶は新芽を使いますが、三年番茶は刈取りから熟成まで3年以上かけた古い葉や茎を使います(※生産者や製品によって製法や解釈がやや異なるのですが、当店では茶の樹の生育〜刈取り〜乾燥〜熟成までに3年以上かけたものと定義いたします)。
 三年番茶は元々、マクロビオティックの創始者である桜沢如一の運動を支えていた九州は熊谷綱次郎家に代々伝わるお茶で、唐から来た僧侶が伝授したものと言われています。それはもともと野生の茶木を寒中に伐採し、小枝や小木をこまかく割って茶葉とともに焙じ、茶壷に入れて口を和紙で何重にも塞ぎ、三年寝かしたものでした。これをマクロビオティックに取り入れて、茎が6〜7割に大して葉が4〜3割合のものを「食養茶(食養番茶)」という名前で取扱いし出したのが三年番茶の始まりです。

 煎茶や番茶、ほうじ茶などが新芽を使うのに対し、刈取りから熟成まで3年以上かけた古い葉や茎を使う三年番茶は、新芽に多量に含まれている刺激成分のカフェインがほとんどありませんので、赤ちゃんやお年寄りにも安心して飲んでいただけます。

 また、「食養」の観点で言うと、煎茶は「陰性」となるため、身体の芯を冷やしますが三年番茶は、やや陽性に近い「中庸」で身体を温めたり、消化吸収や代謝を助けてくれるので、毎日常飲できる理想的なお茶としてすすめられます。

 さらに、胃に負担がかかる緑茶などと違い、三年番茶を飲んでいると胃が安定してくるので、マクロビオティックでは、飲用のお手当てとしても使われています。

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梅醤番茶のススメ

2015.2.10

 自然食では昔から、上記でご説明した「三年番茶」に、日本の伝統食である梅干しと醤油そしてショウガの搾り汁を入れて作られた「梅醤番茶」を愛飲されている方が多くいらっしゃいます。

「食養の万能薬」とまでよばれるこの梅醤番茶は、疲れが翌日まで残る・二日酔い・内臓の調子が優れない・おなかが弱い・風邪をひきそうなとき・手足が冷えるといったときなどにおススメです。

体調がすぐれないときは、まずは梅醤番茶を空腹時に飲んでみてください。

 

<材料>自然食品店等では、お湯や番茶に溶かすだけの梅醤番茶エキスもあります

梅干し中1個・醤油小さじ1杯半〜大さじ1・しょうが汁2、3滴・三年番茶150cc〜200cc

※各量は目安です。お好みで変えていただいて構いません。

<作り方&飲み方>

@梅干しの種をとって湯のみ茶碗などに入れてよくつぶします。

A醤油としょうが汁を入れてよく練ります。

B煮立った三年番茶を注ぎ、よくかき混ぜて、熱いうちにお召し上がり下さい。

朝の空腹時や入浴前に飲むのが効果的です。冷え性の方には特におすすめです。

 ※必ず伝統製法の天然本醸造醤油と自然塩で漬けた梅干しを使ってください。添加物入りのお醤油や梅干しでは効果はありません。

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雑穀を食べよう

2015.3.6

 「雑穀」とは、主穀である米や麦を除いた穀物の総称で、農学的にはイネ科作物で小さい種子をつける植物を指し、英語でmillet(ミレット)と呼ばれています。日本においてはもっと広い意味を持ち、あわ、きび、ひえ、大麦、ハトムギ、モロコシ、そば、キヌア、アマランサス、ゴマ、豆類、古代米である赤米、黒米、緑米なども含まれます。

 雑穀の歴史は古く、縄文時代前〜中期(諸説あり)より栽培されていたと言われており、日本最古の書物である古事記にも「五穀」として登場しています。この五穀は稲・あわ・麦・小豆・大豆を指し、古来から日本の各地で栽培され、日本人の食生活と密接に関わっていたことが分かります。雑穀は干ばつや乾燥に強く、長期保存ができ、救荒作物(一般の農産物が不作の時でも、比較的収量が良い作物)としても重要なため、日本各地で栽培され大切な文化財としても受け継がれています。

 しかしながら、戦後の社会環境や食習慣の変化から主食は白米にとって変わり、パン食も増えたことから、雑穀は急激に食される機会が減り、栽培面積も大きく減少いたしました。最近では、食や健康に対する関心の高まりと共に、高い栄養価や機能性など雑穀のすばらしさが見直され、少しずつ国内における栽培面積、生産量は増えてきていますが、輸入量も増え続け、日本で流通している雑穀の90%以上は輸入品というのが現状です。

 雑穀全般の特徴として高い栄養価と機能性があり、種類によって異なりますが、ビタミンやミネラル、また、抗酸化性に優れたポリフェノールを多く含んでおり美容や健康にとっても大変おススメです。また、食物繊維も豊富なので腸内環境を整えてくれる働きがある他、血糖値の上昇を緩やかにしてくれるので糖尿病の予防にも期待できます。また、雑穀はそれぞれ粒の大きさや食感・味が違うので、お米に混ぜて食べるだけではなく、他の食材と組み合わせることで多様な使い方ができます。

 当店でも「全て熊本県産の無農薬雑穀を使った十二穀米」など、様々な雑穀類を取り扱っていますので、ぜひお試しください。

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自然栽培とは?自然農法や有機栽培との違いは?

2015.5.5

  自然栽培」には有機JASのような法的な定義がないため当店では「自然栽培とは、農薬・除草剤・化学肥料はもちろん有機肥料(畜産堆肥、油粕、米ぬか、魚粕等)も使用せず、土壌と作物そのものが本来持つもつ自然の力を発揮させることで作物を栽培する農法」と定義しています。

基本的に、除草、耕起、管理は十分に行っており、放任農法ではありません。

 自然栽培では農薬はもちろん肥料も一切使わないのが大きな特徴です。肥料を使わなくて作物は育つのか?と思われる方もいらっしゃると思いますが、そもそも山や森の落ち葉・土には十分な肥料成分はありません。しかし、肥料が加わらなくても毎年新しい葉や実をつけ大木が育ち豊かな自然環境を維持しています。それは落葉や枯れ木、そこに住む多くの微生物や動物由来の有機物が、微生物や腐植物の働きで土に養分として供給されているからです。
 自然栽培も、作物と土そのものが本来持つ力を最大限に発揮できる状態にすることで、肥料を入れることなく作物が育つようになるのです。自然栽培では、土壌生物(土壌動物と土壌微生物)が盛んに活動して(活性化)、肥沃な土が作られていくことがとても重要となります。農薬を使ったり肥料を入れてしまう、もしくはそれらの成分が残留して養分が多すぎる状態だと土壌生物は活性化しないので、作物はうまく育ちません。肥沃な土が作られていくと、特別に手を加えなくても、生命力が強くて品質がよく収量もある程度保った農産物が収穫できるようになるのです。

 

よく似た言葉で「自然農法」と言われるものがあります。

 自然農法の代表的な実践者として、福岡正信氏、岡田茂吉氏、川口由一氏、最近では木村秋則氏等が挙げられるのですが、自然農法も有機JASのような法的な定義がないことから、代表的な実践者であってもその手法が人により様々であること、化学農薬や化学肥料を使っていないものを自然農法とおっしゃる方もおり、自然農法という言葉は、あいまいで広義的な言葉になってしまっているのが現状だと当店では考えています。

そのため、当店では自然農法とは広義的に「化学農薬や化学肥料に頼らず微生物の力を利用する農法」と考え、自然栽培とは区別しています。

自然栽培も細かい定義は生産者や取扱い店により異なるのが現状ですが、無施肥無農薬が基本であることに変わりはないようです。

 

なお、当店では「自然栽培」の基準を下記のように定めています。

・農薬は、除草剤や殺虫剤はもちろん有機JASで許可されている天然系農薬も含めて使用していない

・肥料は、化学肥料・有機肥料(畜産堆肥、油粕、米ぬか、魚粕等)・EM菌やぼかしを含め施肥していない

・農薬の心配がない落ち葉や枯草、自然栽培の籾殻や稲わらのすきこみは認める。(※1)

・炭素資材は初期の土作りに用いるときのみ認める(※2)

・固定種、在来品種及び自家採種優先(※3)

※1.落ち葉、枯草、籾殻や稲わらのすきこみは、農作物に直接養分を供給するためのものではなく、土壌の団粒構造化を促進するために用いられるものです。いずれも窒素・リン・カリウムなど養分は少なく、土に入れてから種を播いても苗が無事育つ状態の有機物の事を指しており、自然堆肥や土壌改良資材とも表現されるものです。

※2.木質チップや菌糸(放射能汚染の心配がないものが大前提)等の炭素資材を圃場に投入することで土中の微生物を活性化させる炭素循環農法の場合、新しくはじめられた生産者の収量確保の面からも、初期の土づくりにのみ炭素資材を用いることは可としています。以後も使い続けている場合は、自然栽培とは区別しています。

※3.種はその土地に合った固定種、伝統品種を用いての自家採種が、結果的には自然栽培に一番適しているので(市販購入種子は種子消毒や肥料に依存しているものが多い為)優先としていますが、種採りは多くの手間と時間もかかります。そのため、当店でも現時点では市販購入種子での自然栽培も認めています。なお、自然栽培実施年数が長くなると、市販購入種子での生育は難しくなり自家採種に取り組む必要が出てきますので、自然栽培をはじめられた方の多くは、同時に自家採種も取り組まれている方が多いと言えます。

 

「有機栽培との違い」

・有機栽培:第三者(登録認証機関)による認証が必要、指定された農薬や化学肥料を使用しない、植物性や動物性の有機肥料を使用する農法

・自然栽培:法的な定義がない為自己申告制、農薬や化学肥料及び植物性・動物性の肥料も含めて一切使用しない 

有機栽培は化学合成農薬、化学肥料、化学合成土壌改良材を使わないで(ただし、指定された天然系農薬の使用は認められています)、3年以上経過し、植物性や動物性の堆肥等(有機質肥料)による土づくりを行った場所で収穫された農産物をさします。認証された農産物やその加工品には「有機JASマーク」付され、「有機栽培」や「オーガニック」といった商品表示をすることができるようになります。

有機Jas認定マーク.jpg⇐こちらが有機JASマークです。

 

自然栽培は、法的な定義がない為自己申告制となることから、農家さんとの信頼関係が非常に大切になってきます。また、自然栽培と表記するお店は当店でも必ず確認を行い、納得したもののみ取り扱うようにしています。

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有機栽培の課題・自然栽培の課題

2015.6.28

「有機栽培の課題」

有機栽培の課題としては、有機JASという法的な定義及び規格が決められてはいますが、ヨーロッパやアメリカのオーガニックに比べてその基準にかなり曖昧な点があるということです。

誤解されている方も多いのですが、有機栽培=無農薬ではありません。有機JASでは約30種類の農薬の使用が認められており、使用制限もありません。その為規格が決められていても、その基準さえクリアすれば農薬を一切使わなくても、指定の農薬をいくら使っていても、「有機栽培」というくくりとなってしまうため差別化がしにくい(労力やコストが価格として反映しにくい)といった問題が出てきます。

また、特に大きな課題として肥料の使用制限や規制がない事があげられます。 

 有機肥料(特に動物性肥料)の与えすぎは、肥料元となる家畜のエサや硝酸態窒素(硝酸塩)によって人体への悪影響や環境汚染の原因となり得るため問題となっています。

有機肥料は現行のJAS法では、家畜の糞尿を発酵させてつくる「動物性肥料」と草を発酵させた堆肥、米ぬかなどから作られる『植物性肥料』のふたつに大別されます。

 この有機肥料の中でもっとも多く使われているのは牛糞由来の動物性肥料ですが、日本の家畜飼料の約7割は輸入飼料で、ポストハーベスト(収穫後の作物に直接散布される)を含む農薬汚染や遺伝子組換えといった問題があります。さらに、飼育時に抗生物質やホルモン剤といった薬剤も使われており、それらを無害化して肥料とするには本来数年の月日が必要ですが、実際には数か月経たずにインスタント発酵して使われている場合がほとんどです。病害虫発生の原因にもなり得るため安全面で問題が残ります。

 また、化学肥料・有機肥料に関わらず、肥料の過剰投与は植物への窒素過多を招きます。窒素は植物の成長に必要ですが、多すぎると硝酸態窒素(硝酸塩)となって、その多くは植物体内に残ります。硝酸態窒素(硝酸塩)は、メトヘモグロビン血症やブルーベビー症候群・糖尿病・腎臓疾患・発がん性物質生成等の原因として人の害になるばかりでなく、地下水の汚染や塩類集積による土地の疲弊と荒野化など環境問題の原因ともなっています。

有機栽培には上記のような課題がありますが、決してすべての有機農業を否定するものではありません。

 安全で美味しいものを食べてもらいたいという想いで、一切農薬を使わずに有機栽培の農産物や加工品を作られている生産者も多くいらっしゃいます。

 有機肥料に関してもその課題点を理解して、動物性の肥料は一切使わずに自家製の無農薬の米ぬか等安全な植物由来の肥料のみ使われている方や、動物性肥料を使っている方でも地元の安全な飼料を与えた家畜の完熟堆肥のみ使用している方、窒素量を把握して必要最小限の有機肥料のみ使用して有機栽培を実践されている方等もいらっしゃいます。また自治体や管理する団体によっては有機栽培の窒素使用量も独自に規制されている所も増えています。

 一番の問題は有機JASの規格が曖昧であるがゆえに、お店に並んでいるお米・野菜・果物等の農産物及びその加工品が、無農薬かどうか、肥料はどんなものをどれだけ使っているかが表示だけでは分からないということです。 

 

「自然栽培の課題」

 自然栽培の課題としてはやはり、法的な定義がなく体系化もなされていない事から、自然農法という言葉も含めてまだまだあやふやな表現となっている場合が多いということです。

 それぞれの生産者やそれを取り扱っている販売者が、それぞれの方法や表現で語っているため、それぞれ似ているけど少しずつ違うというような非常にふわふわした状況であるとも言い換えられます。農薬や肥料・堆肥の考え方や捉え方も、生産者や取り扱っている販売者によって異なることがあったり、例えば表作では無施肥・無農薬でも、裏作では農薬や肥料を使っているような場合も考えられるため、しっかりとした聞き取りや現場での確認が必要となってきます。

 また、自然栽培の作物が育つのに適した土壌(土)になるまで、数年かかる場合があることも大きな課題です。その期間は、収量や品質が不安定になりやすいことや、出来る作物が基本的に旬の時期に限られてしまうこともあって、自然栽培を実践してみたいが経営面の不安から躊躇されている方も多くいらっしゃるのが現状です(※)。自然栽培を実践されている生産者が、現状まだまだ非常に限られていることから、小売りなど販売の現場で通年自然栽培の農作物を揃えることもまだまだ難しく、いかに自然栽培を普及させるか(いかに構造化・普遍化させるか)は今後の大きな課題であると言えます。 

 そして、これは自然栽培・有機栽培・自然農法いずれにも言える課題ですが、残念ながら自分たちの農法の優位性を主張するにあたって、それ以外の栽培方法全体に問題があるかのような言い方・表現をされている方が少なからず見受けられます(他意はなくても結果的に誤解を与えかねない言い方・表現になっている場合もあります)。 

 当店としての考えになりますが、自然栽培も有機栽培も自然農法もそれぞれの方が、安全でおいしい食品を提供したいという想いをもって必要な情報を公開して生産されている場合、そこに栽培方法での優劣はないものと考えています。

 自然栽培も有機栽培も自然農法もその言葉・表現だけでは伝わらない、分からないことが沢山あるのが現状です。可能な限りの情報を公開し、どのように作られたものであるかを知ってもらった上で、買っていただく方にご判断いただける環境を作ることが大切だと当店では考えています。そして、これは当店にとってもまだまだ大きな課題です。今後も安心して食べていただけるお店づくりに努めていきます。

 

(※)なお当店では初期の土作りに炭素資材を投入するいわゆる炭素循環農法も、自然栽培を新しくはじめられた生産者の収量確保の面から、初期の土づくりに炭素資材を用いることは可としています。以後も使い続ける場合は、自然栽培とは区別しています。(なお菌糸を使う場合は放射能汚染の心配がないことを大前提としています。)

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体に良い油、控えたい油

2015.8.28

 油というと「摂りすぎると太る」「体に悪い」など、普段は何かと悪いイメージを持たれがちですが、体にとって大変重要な役割を持っています。人体の約10〜20%は脂質で構成されており、適量を摂らなければ体の様々な機能に悪影響を及ぼします。

油には、細胞膜を形成する、血液を造る、肌・髪のうるおいを守る、体温を維持する、脳や神経の働きを保つ等の働きがあり、不足すると血管が弱くなったり、脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、Kなど)の吸収が悪くなってしまいます。

「油」と一括りにしても実に様々な種類があるのですが、液体であれ固体であれ、どんな油脂もすべて「脂肪酸」からできています。この脂肪酸はさらに「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の2つに大別されます。

 【飽和脂肪酸】

 肉類やバター、乳製品など主に動物性の脂やココナッツオイルやパーム油などに多く含まれ、常温のときに固体であることが多く、酸化しにくいという特徴があります。

【不飽和脂肪酸】

 オリーブオイルなど主に植物性の油に多く含まれ、常温では液体であることが多く、光や空気、熱によって酸化しやすいという特徴があります。

 「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」はどちらも欠かせない油脂です。 これまで飽和脂肪酸は肥満やコレステロール増加の問題が心配されてきましたが、現在ではコレステロールは完全に悪者ではなく、むしろ化学的に精製された植物油の方が危険だという説が有力です。

大事なのはできるだけ「質の悪い油」を避けて、量とバランスを考えながら「質の良い油」を摂取することです。

 

質の悪い油とは?

質の悪い油(控えたい油)とは、「トランス脂肪酸」「化学精製油」「酸化した油」「過剰なリノール酸油」などの事をいいます。

 なかでも「トランス脂肪酸」は、生活習慣病のリスクを増大させたり、がんやアレルギー疾患の可能性が高まるなど健康に重大な影響を及ぼすとされ、欧米ではすでに規制がはじまるなど各国で問題となっています。

 トランス脂肪酸は、昔ながらの低温圧搾で作られた天然の植物油にはほとんど含まれておらず、油を溶剤で抽出後高温で加熱処理するなど工業的に精製・加工する(いわゆる「化学精製油」)ときに多く発生する脂肪酸です。また、植物性油脂に水素添加する過程でも発生するため、マーガリンやショートニングなどにはトランス脂肪酸が多く含まれており()、これらを用いて生産されるお菓子やパン、ケーキ、揚げ物などにもたっぷり含まれていることになります。

 2015年7月現在、日本ではトランス脂肪酸に関する規制等はないため、自身で原材料を確認して摂りすぎないように意識する必要があります。特に化学精製油やマーガリン・ショートニングといった油を多用するファストフードなど外食の場合、「酸化した油」によって作り出される活性酸素の問題もあるため要注意です。

 「リノール酸油の過剰摂取」も大きな問題です。サラダ油の他、ひまわり油、コーン油などの植物油に多く含まれているリノール酸(オメガ6系脂肪酸)は、人間の体内では作ることが出来ない必須脂肪酸で、体内でアラキドン酸という脂肪酸に変化します。適量だと体を守るためによい働きをしてくれますが、過剰に摂取すると体内で炎症をおこすため、アトピー性皮膚炎や花粉症等のアレルギーを悪化させるリスクがあると考えられています。

 このリノール酸油は必須脂肪酸ではありますが、植物油以外にも、米や穀類、豆類などにも多く含まれているため、普段の食事で充分まかなうことができます。しかしながら家庭で使用する油だけでなく、外食やコンビニの食事、お菓子などに使われる油も、そのほとんどがリノール酸を多く含む植物由来の安価なサラダ油が使われていることもあって、口にする油に注意を払っていなければ、リノール酸はどうしても過剰摂取になりがちです。近年アレルギー症状の方が増えている原因の一つであると言われています。

当店で取り扱っている創健社のマーガリン類は、圧搾一番しぼりのべに花油、圧搾パーム核油といった加工度の低い油を主原料に、トランス脂肪酸の少ない製法で作られているため、トランス脂肪酸含有量は約0.5%前後と大変低い含有量となっています。

 

質の良い油とは?

質の良い油(体に良い油)とは、「α-リノレン酸(DHA、EPA)」「オレイン酸」「中鎖脂肪酸」などです。

「α-リノレン酸(DHA、EPA)」は、オメガ3系と呼ばれる人間の体内では合成できない必須脂肪酸に分類され、現代日本人にとって最も必要とされている油だと言われています。α-リノレン酸はえごま油やアマニ油・大豆製品・くるみ等に、EPAやDHAはサバやイワシなどの青魚に多く含まれます。

 α-リノレン酸は人間の体内に摂取されると、DHAやEPAに変換されます。主な働きは、血管をしなやかにして血流を改善する、コレステロール値や中性脂肪を低減する、炎症を緩和・抑制するのでアレルギー症状を改善する、精神を安定させ記憶・学習能力を高める、発がん予防効果などで、リノール酸とは真逆の作用があります。多くの現代日本人にとって不足しがちな脂肪酸で、目安として1日2g程度の摂取が推奨されています。なお、α-リノレン酸は酸化に弱く、加熱すると効力が落ちてしまうので生で摂取する必要があり、保存にも気を付ける必要があります。

 オメガ9系と呼ばれる脂肪酸に分類される「オレイン酸」は、必須脂肪酸ではありませんが、悪玉コレステロールの上昇を抑え、人のカラダからでる油(皮脂)に最も多く含まれる成分のため、乾燥肌の予防にも有効です。オリーブオイルやごま油・アボカド・ナッツ類等に多く含まれるオレイン酸は、酸化に強いため加熱調理にも向いています。

 「中鎖脂肪酸」は、ココナッツやパームフルーツなどヤシ科植物の種子の核部分に多く含まれる天然の成分です。中鎖脂肪酸とは脂肪酸の種類を表す言葉ではなく、脂肪酸を構成する炭素数の多少によって分類する際に使われ、炭素数7個以下は短鎖脂肪酸・炭素数8〜12個は中鎖脂肪酸・炭素数13個以上は長鎖脂肪酸に分けられます。油は、油の主成分となる「脂肪酸」の種類や並び方によって特性が異なってきますが、植物油はそのほとんどが長鎖脂肪酸です。中鎖脂肪酸が体に良い油としてすすめられる理由は、長鎖脂肪酸と比べて消化・吸収が早く、肝臓で素早く分解されてエネルギーとして利用されるため、体内に蓄積されにくく体脂肪の燃焼を活発にしてくれる作用が期待できるからです。

 また、中鎖脂肪酸は消化・吸収が早いことから体内での代謝が優先されるため、体内で「ケトン体」が生成されやすいという特徴があります。この「ケトン体」が認知症の最大要因である「アルツハイマー病」の予防に効果があると分かってきました。

 特に中鎖脂肪酸が多く含まれているココナッツオイルは植物油には珍しく、飽和脂肪酸を多く含んでいます。飽和脂肪酸は酸化に強いため、ココナッツオイルも酸化安定性がきわめて高く、常温での長期保存が可能です。熱にも強いので、あらゆる料理に使うことができる点もおすすめです。

 

ぜひ、「質の悪い油」はできるだけ避けて、「質の良い油」をバランスを考えながら摂取することを意識して実践してみてください。

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梅肉エキスのすごい力

2015.11.5

 「梅肉エキス」とは、完熟直前の新鮮な青梅のしぼり汁だけを長時間煮つめて濃縮した梅のエキスのことで、青梅1kgからわずか20gくらいしかできない希少品です。梅肉エキスには梅干しの数十倍もの有効成分が含まれており、疲労回復や消化不良・下痢・風邪等の予防や治療などに効果があると言われ、自然食では昔からの家庭薬として重宝されています。
 青梅のしぼり汁は半透明のきれいなうすみどり色をしていますが、この梅肉エキスは真っ黒です。梅肉エキスが黒くなるのは、メイラード反応と呼ばれる化学反応によるもので、この反応が進むと、「メラノイジン」という物質が生成されますが、このメラノイジンは、強力な抗酸化作用をもっており、活性酸素を消去することでも知られています。

 また、梅肉エキスを作る過程で生成される「ムメフラール」という成分は、梅や梅干しには含まれていない梅肉エキス特有の成分で、血流の改善に大変効果があることが科学的に裏付けられています。さらに、塩分をまったく含まないので、高血圧や心臓病、腎臓病などで塩分を制限されている方にも、安心してお召し上がりいただけるのも大きな利点です。

 最近では、梅肉エキスには免疫力を高めインフルエンザウイルスの活性を抑える働きがあることも分かってきました。とくに感染初期において、梅肉エキスはウイルス活性阻害に対して高い効果を示すことが、大学や専門機関での共同研究や実験によって解明されています。食べ過ぎ、飲みすぎで胃腸の調子が悪い時にも改善・予防をサポートしてくれるので、今からの時期は特におススメです。

賞味期限も長いので、家庭の常備薬代わりとして持っておかれると大変心強い味方になってくれますよ。

【飲み方】

飲み方としては1日3g(ティースプーン半分ほど)を目安にお召し上がりください。すっぱくて飲めないという方は、オブラートに包んでお召し上がりいただくか、お湯でうすめて黒砂糖やハチミツなどの甘味を加えていただくと飲みやすくなります。お子さんなどには、甘味を加えたものを冷やして、すっぱいけどおいしいジュースと言って飲んでいただくのもおススメです。

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タネの話「F1種」「固定種」「在来種」とは?

2016.1.1

「F1種(一代交配種)」「固定種」「在来種」とは野菜・果物のタネのことを言います。

【固定種・在来種とは?】

 昔(昭和30年頃まで)の農家は自分で花や実からタネを採って蒔いていました。このように、ある地域で何代にもわたって絶えず種を取り、育てていくうちに選抜・淘汰を繰り返すことで、自然とその野菜の個性が定着し、固定していった野菜・果物のタネを「固定種」といいます。親から子、子から孫へと代々同じ形質が受け継がれている種で、味や形が固定されたものが育ちます。

 「在来種(伝来種とも言います)」とは、固定種の一つで、自然な育種をしていくうちに、その土地の気候・風土に合わせて適応していった伝統野菜・果物のタネのことをいいます。

【固定種(在来種)の特徴】

・地域の食材として根付いているので、環境適応能力が高く、「自然栽培」にも適している。

・それぞれに個性的で豊かな風味があるので、野菜本来の独特の味わいが楽しめる。

・発芽や生育にバラツキがあるため、収穫期がずれるので生産計画が立てにくい。その分長期にわたって収穫を楽しむことができる。

・自家採種できるので種を何度も買う必要がなく、循環型の持続可能な農業が実践できる(但し種の保存管理は手間がかかる)。

 多くの方はタネを採って蒔くのは当たり前と思っているかもしれませんが、今では伝統野菜の一部を除いて、固定種の野菜を育てる農家はほとんど居なくなっています。

実は今私たちが毎日食べている野菜・果物のほとんどは「F1種」と呼ばれる種から育てられています。今商品として売られているタネの包装袋には、たいてい「〜交配」と印刷されていますが、これがF1種です。

 

【F1種(一代交配種)とは?】

 「F1種」とは、異なる性質のタネを人工的に掛け合わせて作った雑種1代目のことをいい、ハイブリッド種とも呼ばれます(遺伝子組換え種とは異なります)。異なる親を交配させることで、次に生まれた子(第一世代の種)が親とは異なる新たな形質を持つ種子です。雑種の1代目には「雑種強勢」という性質が働くため、野菜の生育がよくなります。さらに、メンデルの法則によって、野菜の大きさや形、収穫時期がそろうようになる(=規格がそろう)ため、非常に効率が良くなることから、現代最も多く使用されている種です。 

【F1種の特徴】

・耐病性の品種など、常に改良されているので、特定の病気を避けやすい。

・品種改良されているので、一般に味にクセがなく食べやすい(風味が均一)。

・発芽や生育の揃いが良いので市場で売れやすく、大量生産・大量輸送・周年供給に適している。

・農薬・化学肥料を使うことが前提あるいは推奨されているものがほとんどなので、「自然栽培」には不向き。

・F1の種から採取した種(F2種)になると、F1と異なる性質が現れるため、自家採種で同じ性質をもった種が取れず、毎年種子を購入する必要がある。

 個性的で豊かな風味はあるが、大きさや形や生育が不揃いな固定種の野菜と比べて、味も大きさも形も生育も均一なF1種は、市場で売りやすいことから生産計画も立てやすく、農家にとっても非常に魅力的なものです。そのため、種苗業界は競ってF1種を作り、その技術は日々進歩を遂げ、世界中に広まっていきました。しかし、F1種の普及は同時に深刻な問題を招くことにもなりました。

※F1種の問題点については次項にてお伝えいたします。

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「F1種」の問題点

2016.2.28

上記の項「タネの話」でお伝えした「F1種」は、何かと便利なこともあって瞬く間に世界中に広まっていったのですが、同時に大きな問題も噴出しています。

問題点1.F1種の普及により種の多様性が失われつつある

 F1種から採取した種(F2種)になると、F1と異なる性質が現れるため、自家採種で同じ性質をもった種が取れず、毎年種子会社から種子を購入する必要があります。何かと便利なF1種が普及したことで、これまで農家が自ら行っていた採種をしなくなっていった結果、各地域で固有に存在していた伝統的な品種は放棄され、次々と消滅してしまいました。

 例えば大根と一口に言ってもその種類は非常に多く、1980年時点では全国で110種類あったと言われていますしかし今では作付面積の98%を「F1青首大根」が占めており、他の品種はこれに押されて廃れ、郡大根(こおりダイコン)のように「絶滅」してしまった品種もあります。現在他の品種は、練馬大根や三浦大根のように品種保存や町おこしなどを志す一部の農家が少量栽培しているのが現状です。

各地域で固有に存在していた伝統的な品種には、多様なご当地野菜ならではの料理方法があったり、保存食があったりと、豊かな文化の一部となっていましたが、その文化も失われようとしています。

 

問題点2.F1種に限らず世界のタネ市場が寡占状態になっており、種子支配に繋がりかねない。

 農家が種を毎年種子会社から購入する必要があるということは、種の生産や価格を種子会社に委ねることに繋がります。自家採種できないF1種が普及したことで、種子会社は大きな利益を手にし続けることができるようになりました。

 問題なのは、現在世界のタネ市場がモンサント、デュポン、シンジェンタといった大手数社の種子会社によって寡占状態に陥っていることです。わずか数社の企業に世界中の種の生産や価格を委ねるということは、農家と種子会社の経済の問題にとどまらず、農作物の作付けや流通にまで大きな影響を与えることとなります。数社の企業が種子の製造販売そして流通を握ることで、農家が作付ける農作物から消費者の口に入る食べ物までもが、種子会社の都合に左右される「種子支配」に繋がりかねない所まで来ている状況です。

 種子の支配は国際ビジネスや食の安全保障という観点からも大きな心配があると言えます。種子の支配は食糧の支配に繋がり、食糧の支配は人々の支配にも繋がるためです。

 恐いのは遺伝子組換え作物に関する特許も、これらの企業がほとんど抑えてしまっている点です。今世界中で普及しているタネはF1種ですが、これらの寡占企業がタネをF1種から遺伝子組み換え種子に変えてしまった場合、我々が望まなくても種子会社の販売する遺伝子組み換え種子の作物しか口にできなくなってしまう恐れがあるのです。

 

問題点3.ほとんどのF1種は農薬・化学肥料を使うことが前提で作られている。

 このF1種自体の問題としては、そのほとんどが農薬と化学肥料を使うことが前提で作られている点です。F1種は元々、たくさんの肥料を使っても倒伏したり病気にならないよう耐肥性をもつように作られているので、化学肥料の使用量も多くなりがちです。化学肥料を多く投入すれば作物はよく成長し、短期的には収量も増えるのですが、一方で雑草もよく繁茂し害虫も増える為、必然的に農薬や除草剤の使用量も増えます。長期的には、化学肥料の使用過多による地下水の汚染や塩類集積から土壌が劣化し、害虫も多く発生するようになることから栽培が困難となって、結局は収量が減ることとなります。これでは持続可能な生産を行うことは非常に難しいと言えます。

 

そして、一番の問題は、そもそもほとんどの人が固定種やF1種の事を知らないという点です。

 固定種・在来種の作物のタネを守ろうという動きも少しずつですが広がっており、固定種や在来種のタネを販売されているお店や固定種・在来種の野菜を取り扱っている生産者・お店等も徐々に増えてきています。しかしながら、F1種に比べ一般的に値段が高く、見た目が変わっていて不揃いなものも多いことから、数多く販売するのが難しいため、農家の方も固定種・在来種を作りたいけど、売り先の確保や利益の面から躊躇されている方も多いのが現状です。

ただ、この固定種・在来種の作物は環境適応能力が高いことから、農薬や肥料を使わない「自然栽培」に適しているのは大きな利点であると思います。当店で取り扱っている「UNOナチュラルさん」は、いずれも農薬・肥料不使用の自然栽培で固定種・在来種の野菜を育てられており大変好評です。

また、家庭菜園にも向いていますので固定種のタネを手に入れて一鉢でも自宅で野菜を育ててみるのも種を守る運動に繋がります。固定種・在来種のタネを通販で取り扱っているサイトもありますので、興味持たれた方はぜひ始めてみてください。

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大麦の歴史や種類・用途について

2016.4.1

 大麦はイネ科の植物で約1万年前から西アジアから中央アジアで栽培されていたとされ、世界最古の穀物の一つと言われています。日本へは、1,800年ほど前に中国大陸を経て伝わったと考えられ、奈良時代には、日本各地で広く栽培されていたそうです。

 大麦は実のなる穂の形態によって二条オオムギ、六条オオムギに大別されます。これらは通常、皮が実と糊状のもので固着しており、皮をはがすのが難しいため、「皮麦(カワムギ)」とも呼ばれます。この皮麦が突然変異して、子実の外皮が剥がれやすく、揉むだけで皮が簡単にはがれる品種は「裸麦(はだかむぎ)」と呼ばれています。また、大麦にも米と同じように「うるち種」と「もち種」の麦があり、後者は「もち麦」と呼ばれています。もち麦は日本ではもち米の代替品として栽培されてきましたが、現在では国内で生産されている大麦の大半はうるち性で、もち性の大麦は非常に希少なものとなっています。

 この大麦を麦ごはんとして食べたり、味噌や焼酎の原料にするときには、外皮をむいて加工します。この大麦を加工する工程や加工した製品のことを「精麦」といい、加工方法によって種類が分かれます。

押し麦:精白した麦を蒸気で加熱し、ローラーで押したもの。粒の真ん中に黒茶色のすじ(黒条線)が入る。※黒条線は、種子が形成される際の水分や養分の通り道で、大事な役割を担っています。

白麦:黒条線が気になる人のために、丸麦の真ん中を切断して筋を取り除き、蒸気で加熱し、ローラーで平らにしたもの。

米粒麦:黒条線に沿って切断し、さらに磨いて米粒状にしたもの。お米と似た形になっているので、お米と一緒に炊いても麦が入っていることが気にならない。

 大麦の用途は多岐にわたり、食品としては麦ごはんや味噌、麦芽水あめ、香煎(麦こがし)、大麦若葉を使った青汁など、飲み物としてはビール、ウイスキー、焼酎等のお酒類や麦茶などがあります。また、牛・豚・鶏・羊・ラクダなどの家畜を健康に育てるための飼料としても重要であり、日本でも飼料用の大麦は消費の大きな部分を占めています。

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大麦βグルカンのすごい力

2016.5.30

 日本では古来より食されている大麦ですが、この大麦に多く含まれる水溶性食物繊維「β(ベータ)グルカン」には、メタボの抑制など様々な生活習慣病の予防に高い健康効果があることが分かり、麦ごはんが改めて見直されています。

 この水溶性食物繊維「β-グルカン」は、水に溶けるとネバネバした成分になり、体に不要なものを包み込んで体外に排出したり、脂質や糖質の消化吸収を遅らせたりする作用を持っているので、メタボの抑制など様々な生活習慣病の予防・改善に働いてくれます。

 また、βグルカンは悪玉コレステロールを減らしながらも善玉コレステロールを減らさないという特徴を持つので、血中コレステロールの改善や脂質異常症の改善が期待されます。さらにβグルカンはデンプンを包み込んで消化酵素をブロックし、消化吸収を緩やかにするため、食後の血糖値の急上昇を抑える働きがあります。食後に上昇した血糖値を下げるためにすい臓から分泌されるホルモン「インスリン」には、余分な糖を脂肪細胞にため込む働きもあるのですが、血糖値が急上昇しなければインスリンの過剰分泌も防げるので糖尿病の予防になるとともに、結果的に脂肪もつきにくくなるので、肥満の防止にもつながります。

この他、過剰な塩分の排泄促進、有害物質の吸着排泄作用、プレバイオティクスによる腸内環境改善作用等もあり、高血圧やガンの予防などにも期待されています。

 大麦の食物繊維を効率よく摂るには、主食として毎日食べるお米に大麦を混ぜる麦ごはんが一番おススメです。βグルカンは水に溶ける食物繊維で腸を通過してしまうことから、食べ溜めができないので、毎日無理なく続けることがとても大事です。3割ほど大麦を混ぜた麦ご飯を1日2回とれば十分目標摂取量を確保できます。他にもサラダやスープなどの具材として様々な料理に使うことができます。茹でて冷蔵・冷凍保存も可能ですので、まとめて茹でて冷凍しておけば、いつでも手軽に使えて便利です。

ぜひ、いつもの食卓に積極的に麦を取り入れてみて下さい。

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塩分と健康の関係

2016.8.16

 塩は、ナトリウム(Na)と塩素(Cl)の化合物で、塩化ナトリウム(NaCl)と呼ばれます。特にナトリウムは必須のミネラルで、主な役割として体液の浸透圧を調整することにより、細胞に正常な生理機能を発揮させるのに必要です。
 現代でも塩に代わるものを人工的につくり出す方法はないと言われています。砂糖や酢の成分は、他のもので補うことができるのですが、塩は、唯一代用がきかない食品なのです。また、料理においても塩は欠かすことのできない食材で、味覚の上でもかけがえのない食品であると言えます。

 体内から塩分(特にナトリウム)が不足すると、体内の水分調節・筋収縮・エネルギー生産・老廃物処理など、全身の細胞活動に支障が現れ、めまい、ふらつき、むくみ、足がつりやすくなる、食欲減退、味覚の鈍化、脱力感、脱水症状、筋肉の異常、精神障害、昏睡状態等の症状が表れます。

また、以前はよく「塩は高血圧の原因」といわれてきましたが、近年では塩の摂取と血圧の上昇は、かならずしも結びついていないことが明らかになってきています。

 アメリカのダール博士による「食塩摂取量と高血圧者率の相関」が注目されて以降、悪者とされてきた塩ですが、そのデータは統計学的に信頼性が低い事が分かっています。ダール博士自身も後に修正レポートで、血圧上昇の原因は白米の食べ過ぎであると指摘をしています。その後の調査で、食塩感受性(塩を食べると血圧が上がる)の人と、塩分非感受性(塩を食べても血圧が上がらない)の人がいることが分かり、感受性がある人は全体の多くて4割程度と言われています。また世界(非文明社会)には、塩を食べない人種がいて確かに高血圧症はないのですが、寿命は短く、日本のように塩をたくさん食べる人種は高血圧傾向の人は多くても長寿であることも分かっています。そして、多くの減塩の実験成果でも、その低減効果はごく僅かなもので、中にはむしろ血圧が上がった方もいたことから、減塩による血圧低下の効果は極めて限定されることが分かっています。

上記から、疾患等で医者に明確に減塩の指示をされている方は例外ですが、塩を摂ることにあまりに神経質になる必要はなく、伝統製法の醤油や味噌、ミネラルを多く含む自然塩等を適量使って、過度の減塩にならないように、正しい塩分を適量とり入れることが健康にとっては大事であると当店では考えています。

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